ネット右翼=ネトウヨは、低学歴でニート(またはワーキングプア)であり、異性からも相手にされない「底辺」の若者が、格差社会への憂さ晴らしとして韓国・中国を標的にしているに過ぎない――そんな言説をよく聞く。実際、批判派が揶揄する際も、小太りで不潔な「アキバ系」男性というステロタイプがよく用いられる。 こうした見方に異を唱えるのが、『ネット右翼の逆襲 「嫌韓」思想と新保守論』を2013年4月に上梓した古谷経衡さんだ。フジテレビデモを取り上げた著作などで知られる古谷さんは自らの調査結果を元に、上記のようなイメージは幻想に過ぎないと語る。 ネトウヨの多くは恋愛経験も「人並み以上」 「『ネット右翼』の根幹はむしろ『既存メディアへのアンチ(反発)』なんです」と語る古谷経衡さん。社会学者などによる「ネトウヨ論」には「全くの間違い」と手厳しい ――現在広まる「ネット右翼」像と、現実にはどのようなギャップがあ