電車に乗っていると、運動部らしき学生の団体に出くわすことがある。 そろいのジャージなどを着て、それを思い思い着崩して、大きなエナメルのバッグを持っていたりする。友人との遠出に舞い上がっているのか、大きな声でふざけあっている子もいる。 「大人として注意するべきだろうか」 「いや、格好が目立つから気になるだけで許容範囲だろう」 「楽しそうでうらやましい」 「皆かっこいい顔をしているな、モテるのかな」 様々な思いがチカチカとペルセウス座流星群のように去来する胸の内に、一筋、控えめだが鮮やかな光が走る。 「何部だろう?」 文化系出身の、粘着質な天体観測の始まりである。
![あの子達は何部か](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ec705d725a9983fc3d70ccb2dd269240b414bf56/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fdailyportalz.jp%2Fapplication%2Ffiles%2F3116%2F1124%2F0085%2Fb__2015_09_11_c_img_pc_top.jpg)