アメリカ・ニューヨークへと拠点を移し、作品制作に取り組んでいる近藤聡乃。少女や虫などが登場する幻想的なアニメーションや、油絵などを手がける現代美術作家として知られている。 現在は、日常の出来事や日々の発見を紹介するエッセイ漫画『ニューヨークで考え中』と、恋愛漫画『A子さんの恋人』を同時に連載中。2008年から滞在するニューヨークのことを「自分の活動ペースにとてもあっている」と語る近藤の自宅兼アトリエに伺い、両作品についてお話を伺った。 ニューヨークは思っていたよりものんびりしやすい —近藤さんは、文化庁による若手芸術家に向けた支援制度「文化庁新進芸術家海外留学制度」の研修員に選ばれたことをきっかけに、ニューヨークへ活動拠点を移されたんですよね。 近藤:2008年11月から最初の1年間は文化庁の制度で留学しました。ISCPというニューヨークでの滞在制作のプログラムに参加して、油絵を描いたり、