8月17日下北沢の書店「B&B」にて、文筆家でありイラストレーターでもある内澤旬子さんの新刊『漂うままに島に着き』(内澤旬子/朝日新聞出版)の発売イベントが開催された。 本書は「東京がつまらなくなり」「狭い家に嫌気がさし」、40代独身、都会暮らしだった著者が、香川県の小豆島に独り移住した顛末をまとめたエッセイである。内澤さんの書く文章は読みやすいのに、個性的。歯に衣着せぬ物言いなので「ドライ」に感じることもあるが、ユーモアがあり、さらに一つ一つの出来事に対しての考察が精緻なので、読者は「疑似経験」しているような感覚を持てる。そんな内澤さんの新刊発売イベントには、会場いっぱいにファンの方が集まった。圧倒的に女性の方が多かったが、男性の姿もちらほら。 今回のイベントの趣旨が、乳癌になったり、離婚をしたりと、様々な経験をしている内澤さんに、結婚、離婚、病気のこと、年をとることなどについて、来場者
■書籍情報 『バンギャルちゃんの日常 4』 著:蟹めんま/KADOKAWA 累計動員10万部突破! 大人気ブログ『蟹めんまのバンギャル漫画』書籍化第4弾! 「私は今までバンギャルの『バ』の字もわかってなかった!」(by蟹めんま) 4巻にして突然(いまさら)の告白。 「バンギャルをあがりたい」(編集部註:あがるあがる詐欺です)とまで呟く彼女の身に起きた衝撃。 ーーそれは10年ぶりにできた本命バンドの登場。 カルマの精算のごとく勤しむ「チケ発」書きすぎて腱鞘炎になった「ファンレター」 日々振り回される「重大発表」日々振り回す「頭」というわけで、 若干強火になった「バンギャルちゃんの日常」第4弾! 「派手髪にしてみたら編」「ゲリラライブ編」「フェス編」ほか描き下ろしも多数! お前らまだまだいけますかーーー? いけますかぁーーー? いけんのがァァァァァ!!!!?!?!? ■著者情報 蟹めんま●奈良
トップニュースレシートに小説が!? 前代未聞の企画「レシート小説」はいかにして生まれたのか――【田丸雅智氏インタビュー】 2016年8月15日(月)より三省堂書店全店にて、おそらく世界初であろう企画「レシート小説」が開始されている。この企画はショートショート作家・田丸雅智氏の著書『夢巻』文庫化を記念して実現したもの。8月15日(月)~21日(日)の期間中、三省堂書店全店にて文庫を購入すると、数百字程度の1話完結ショートショートが掲載されたレシートが発券される。なぜこのような企画が生まれたのだろうか。田丸氏にお話を伺った。 ショートショートだからこそできること 「ショートショートだからこそできること」を常日頃から探っているという田丸氏。今回の企画は、三省堂書店の人との会話から生まれたそうだ。 「ひょんなことからレシートの話題になり、三省堂書店さんはレシートの記載内容を独自にアレンジすることが
『声優Premium[プレミアム]』(綜合図書) 昨今の声優ブームにはすさまじい勢いがあると思う。去年は『ラブライブ!』の女性声優陣が紅白に出場を果たし、その知名度は格段に上がった。本来は「中の人」と称され、裏方のイメージが強かった声優という職業が、今や表舞台に出ることが多くなり、「歌もダンスも演技もできるオールマイティのエンターテイナー」と化している。 こういった兆候はいつ頃あったのだろうか。そして、そのさきがけとなった声優たちは、当時何を思い、そして今の業界についてどう感じているのか。『声優Premium[プレミアム]』(綜合図書)は、90年代の女性声優ブームについて、当時人気を博し、今でも着実に活躍している女性声優8人にインタビューをし、ブームの光と影について語ってもらった声優ファンなら必読の書だ。 90年代に起こったブームにおいて、アイコン的存在だったのが、林原めぐみである。『新世
男性のセックスとは基本的に「能動」なものである。基本的にはペニスが勃起し、射精して終了するという快楽が中心であり、ペニス以外の場所を愛撫してもらう行為は女性に比べて極端に少ないといっていい。そして男体は女体に比べ性愛の対象として見られることが稀だ。だからごくたまに女性やゲイに「いい身体してる」などと言われ、つつつーっと指などを這わせられたりすると、これまで感じたことのない不可思議な気持ちに「や、や、やめてくれ!」と落ち着かなくなってしまうのだろう。 しかし旧態依然とした「ファルス至上主義」はすでに形骸である。敢えて言おう、カスであると! ファルス(男性のペニス、特に勃起した状態のものを指す。精神分析学などでも使われる)だけの快楽に振り回されることは旧時代のことであり、今こそ「脱ファルス主義」から、新たな性の地平である「ポストファルス主義」へと移行すべきなのではないか…そんな提案をするのが『
インターネットがなければ生きていけない“文化系WEB女子”を自称する岡田育。WEBメディアを中心に活動をしながら、コメンテーターとして『とくダネ!』(フジテレビ)にも出演。4月には「cakes(ケイクス)」で連載中の人気エッセイをまとめた『ハジの多い人生』を刊行するなど、メディアをまたいだ活躍を見せている。今回はそんな彼女を形作った「10代に読んでこじらせた本」を選んでもらった。 『ハジの多い人生』岡田育/新書館 文化系WEB女子改めハジッコ女子・岡田育(@okadaic)が、子供時代を振り返った自伝的エッセイ集。「ハジはハジッコのハジ、『中心』に対する『周縁』の意」(岡田)。「中心」でいられない自分にコンプレックスを抱きながらも、自分の「普通」を貫いてきた著者のストレートな言い分に発見、共感あり。1980年生まれの著者を育んできたカルチャーの匂いがあふれ、同世代の読者にとっては懐かしい世
最近、とある将棋本がネットで話題となった。若手プロ棋士・糸谷哲郎六段の著書『現代将棋の思想~一手損角換わり編~』(マイナビ将棋BOOKS)だ。この本は、将棋の戦法の一つ「一手損角換わり」の解説書なのだが、冒頭の前書きから少し変わったものになっている。 「本稿の目的は一手損角換わりについての説明となるわけだが、その目的は何をもってすれば満たされるのだろうか?」 解説書なんだから戦法を理解できればいいじゃないかと思うなかれ。糸谷氏はこの本の中で、将棋のテクニックだけでなく、「なぜ、この戦法を使う必要があるのか?」ということを棋士の思考の流れを丁寧に説明しながら論理的に解説していくのだ。聞けば、糸谷氏は大学院の哲学科に在学中という異色の経歴というから、戦法の解説を思想として語るのもうなずける。その一方で、集中しすぎて対局中に対戦相手からとった駒をなぜか相手の駒台に置いてしまったり、相手の駒を取っ
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