先日、私が今働くオーストリアの職場で、我が子が学校で人種差別にあっているという話を同じく子どもが差別にあっている有色人種の同僚としていたら、現地の白人の同僚が、「現代にまだそんなことがあるなんて」と驚いていた。 この同僚の反応に対して、皆さんはどう感じるだろうか。 私は吃音障害を持って日本で育ったアラフォー世代の男性だが、この同僚の反応を見て、私が受ける吃音に対する差別に周囲が気づかない構造と似ていると感じると同時に、女性差別が存在し、女性が自分と違う世界を見ているという事実に気づけなかった私自身を重ね合わせた。 差別というのは人種に限らずジェンダーにしても障害にしても類似性があり、私の同僚が有色人種の見えている世界に気づいていなかったように、私も人生のある局面まで、女性は男性と見えている世界が違うことを知らなかったのだ。 高校の時に初めて感じた違和感 父が働き、母が専業主婦で、弟が1人と
![男である私が「吃音」をきっかけに「女性差別」に気づいた話(中川 まろみ)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/60720dd361496fd89251299accdbb52198b64702/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fc%2Fb%2F1200m%2Fimg_cb6c0e1d44d5184ee0427dee3055782634225.jpg)