筆者(83年生まれ)の世代の男子にとっては『東京大学物語』を読むことがある種の性の通過儀礼であった、なんて言ったらさすがに言いすぎであろうか。 累計1500万部以上を売り上げ、いま現在に至るまで「究極のエロ漫画」、「萌えの原点」などと称される伝説の作品。今回のゲストである江川達也とは、言わずと知れたその作者である。 その横紙破りな発言、変則的な表現スタイルゆえ、しばしば江川は批判の矢面に立たされることもある。より直裁に言うなら、漫画界においてもアンチ江川は少なくない。だが、それは阿諛追従を頑なに拒み、常にエッジな表現を貪欲に追求し続けてきた結果。むろん江川自身、ただ罵られて閉口するようなやわじゃない。ダーティーダズンには定評あり、今回のインタビューにおいても、舌禍必至の過激な言辞が飛び交った。 究極のエロ漫画家・江川達也が語る、エロなき時代の性愛論。さらには宮崎駿の拭いがたい欺瞞性について