土鍋や陶器のうつわを買ったらまず行いたいのが「目止め(めどめ)」です。うつわに開いている小さな穴を塞ぎ、ヒビ割れや水漏れを防ぎます。大切な土鍋や陶器を長く使えるようにするために必要な目止め。今回は「土鍋の目止め」の手順を初心者にもわかりやすく解説します。 所要時間: 約2時間(+乾燥に1日程度) 目止めとは何か? ガスの火にかけた鍋の底は「熱衝撃」と呼ばれる温度差が生じて膨張します。 以下の図の低温で焼いた土鍋(A)は�焼きが甘く、土の中に隙間があるため、熱衝撃をうまく逃せます。�しかし(B)のように高温で焼き締めた土鍋は、逃げる隙間がないため割れてしまう恐れがあります。 土鍋の断面 日本では縄文時代から土鍋が使われてきましたが、その時代の熱源は薪や炭火のやわらかな炎で、熱衝撃のインパクトがおさえられていました。一方、現代はハイカロリーで点であたり続けるガスの炎。おろしたての土鍋が割れてし