ナチス・ドイツによる強制収容所からの生還者の中で最も高齢として知られていたピアニストのアリス・ヘルツゾマーさんが23日、ロンドンの病院で死去しました。110歳でした。 ヘルツゾマーさんは1903年に現在のチェコに生まれ、第2次世界大戦が激しさを増した1943年、ナチス・ドイツによって家族と共にテレジエンシュタット強制収容所に送られました。 この収容所では、収容されていた14万人余りのユダヤ人のうち、およそ9万人がアウシュビッツ強制収容所などに送られ、多くの人々が命を落とすなか、ヘルツゾマーさんは2年後に解放されるまでの間、ほかの音楽家と一緒に収容所で、たびたび音楽会を開き、得意だったピアノを披露して残った人々を励まし続けました。 戦後、収容所からの生還者が年老いて亡くなるなか、ヘルツゾマーさんは最も高齢として知られ、その生涯を描いたドキュメンタリー作品は、ことしのアメリカのアカデミー賞の短