時代とともに「ギャル」は異質なものではなくなっていく。そのカルチャーは、タテ、ヨコへと広がり、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災の影響で、その流れは加速する。そして、ギャル雑誌が相次いで休刊となった2014年、どのような形で「ギャルカルチャー」は継承されたのか。日本で唯一の「ギャル文化研究」を専門に行う異才の研究者、『ギャルとギャル男の文化人類学』の著者である荒井悠介さんに、今のギャルの現状についてきいた。 >>前編へ「ギャザリング」から「シェアリング」の時代へ リーマンショックと監視カメラが渋谷を変えた ―悪徳成功モデルの衰退 2009年以降、東京のギャルシーンは大きく変わりました。多くの要因が重なり、それが表面化したのがこの年だったと思います。そのひとつの原因が、前年の2008年に起きた「リーマンショック」だったと思います。 それまでは2000年頃の「ITバブル」な