神戸山口組分裂が分裂し、任俠団体山口組が誕生してから早くも3週間が経とうとしている。この間、さまざまな情報が錯綜する中、多くの人が共通して興味を持ったのが、今回の騒動の中心人物である任俠団体山口組の織田絆誠代表だろう。神戸山口組・井上邦雄組長の腹心といわれた人物でありながら、親分と袂を分かち新団体を設立。山口組の再統一を目指すという。そんな織田代表とはどんな人物で、どんな道を歩んできたのか。元山口組二次団体最高幹部で、現在は作家活動を行う沖田臥竜氏がその姿を書き下ろす。 筆者の知り得る限り、極道になるためにこの世に生を授けられたと思う男にこれまで出会ったことがない。たった一人の俠(おとこ)を除いて。 8年前、筆者が服役中であった大阪刑務所。その人物は、刑務所内のグラウンドの一塁側中央に腰を下ろし、ただならぬオーラを放ち続けていた。彼こそが現在、社会の表裏両面からスポットライトが照らされてい