<1>アダルトビデオ界の大物は、どんな男なのか <2>アダルトビデオで儲かるのは「販売」ではない 亀山敬司がアダルトビデオ(AV)の世界から本格的に打って出たのはここ10年ほどである。「デジタル・メディア・マート」の略称である「DMM」を新たな旗艦ブランドに打ち立てて、それを前面に押し出したテレビCMの放映を大々的に始めた。そして、2008年には200億円の大台を突破した潤沢な内部留保を、新規事業に惜しみなく投資した。DMMの名が一般のビジネス界で強く意識されだしたのは2009年に買収したFX(外国為替証拠金取引)事業の躍進からと言えるだろう。 今の亀山はどちらかと言うとベンチャーキャピタリストに近いかもしれない。4年前からは「亀チョク」と呼ぶ仕組みを始めた。起業家らアイデアを持った人間を業務委託的に雇い、実働部隊と資金を与えて存分に働いてもらおうとの試みだ。 「50歳にもなるとアイデアが