円城 塔 未体験の面白さ!挑みたくなる難しさ! 川上弘美・島田雅彦両選考委員大絶賛! 「2回読んだが2回とも眠っちゃった」「俺は絶対認めない」など、未知との遭遇に選考会は大紛糾! 「新時代」の扉を蹴破る問題作 理系の異色作家が抽出した文学の”純粋” 比類なき想像力で圧倒する世界文学! 正体不明&行方不明の作家、友幸友幸。 作家を捜す富豪、エイブラムス氏。 氏のエージェントで友幸友幸の翻訳者「わたし」。 小説内をすりぬける架空の蝶、通称「道化師」。 東京−シアトル−モロッコ−サンフランシスコと、 世界各地で繰り広げられる“追いかけっこ”と“物語”はやがて、 “小説と言語”の謎を浮かび上がらせてゆく――。 『道化師の蝶』 著者:円城 塔 定価:本体1,300円(税別) 円城塔と申します。 第146回芥川龍之介賞を頂きまして、身辺不意に騒がしくなったりしておりますが、現実感が追いつきません。 す
中島京子 最後は円城塔さんの「道化師の蝶」(「群像」七月号)です。 全部で五つのパートに分かれています。第1章で、語り手の「わたし」は、A・A・エイブラムスさんと飛行機の中で会います。銀色の虫取り網で着想を捕まえてはビジネスにしているエイブラムス氏に、「わたし」は旅行中に本が読めないという話をします。エイブラムス氏は「旅の間にしか読めない本があるとよい」という「わたし」の着想を捉え、『飛行機の中で読むに限る』など、一連の『〜で読むに限る』シリーズをヒットさせます。 第2章では、実はこの第1章は、希代の多言語作家、友幸友幸の『猫の下で読むに限る』という小説であったと書かれています。数十の言語を操るこの作家が唯一無活用ラテン語で残した作品を、1章とは別の「わたし」が日本語に訳した設定です。 語り手は、謎の多い移動作家である友幸友幸と、この人物を探し続けるA・A・エイブラムスの関係について語りま
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