覚醒剤取締法違反(使用)に問われた北九州市小倉南区の無職男性(34)の判決が5日、福岡地裁小倉支部であった。 大泉一夫裁判長は「覚醒剤使用の捜査を進めるため、別件の軽犯罪法違反で逮捕しており、捜査手続きに重大な違法性がある」として無罪(求刑・懲役3年)を言い渡した。 判決によると、昨年1月19日午前4時頃、同市小倉北区の駐車場で、巡回中の警察官が挙動不審だった男性を職務質問。腕に注射痕を確認したが、任意同行を拒まれた。ショルダーバッグにカッターナイフ(刃体の長さ約1・9センチ)があったため、軽犯罪法違反容疑で現行犯逮捕した。 県警は小倉北署の留置場に収容。カッターナイフの所持を認めたなどとして釈放したが、そのまま署内に留め置き、約3時間後に採尿令状を示して採尿した。同日夕、覚醒剤反応が検出されたとして覚醒剤取締法違反容疑で再逮捕した。 大泉裁判長は「カッターナイフは、日用品として携帯してい