北朝鮮の映画界に初めて密着したドキュメンタリー『シネマパラダイス★ピョンヤン』が、2014年3月に日本で公開されることが決定した。 北朝鮮で「映画」は、国家思想を人民に定着させる重要な啓蒙ツール。特に故キム・ジョンイル将軍は大の映画好きで、ピョンヤンに日本、中国、韓国などの古い街並みを再現した広大なオープンセットを持つ“朝鮮芸術映画撮影所”を建てたほど。現在でも年間100本に迫る勢いで企画されるという。 そんな閉ざされた北朝鮮映画界に初めて密着した同作品は、シンガポールのドキュメンタリー映像作家ジェイムス・ロンとリン・リーが、カンボジアの地雷撤去活動家を追ったドキュメンタリー『アキ・ラーの少年たち』で2008年ピョンヤン国際映画祭に招待されたことを機に訪朝、そこで国家思想の伝道師としての役割を自負する北朝鮮の映画人に出会い、興味をもったことがきっかけで生まれた貴重なドキュメンタリーとなる。