ブックマーク / totb.hatenablog.com (7)

  • 日本の自己窮乏化政策 - Think outside the box

    1990年代後半から、政府支出を削減することが「改革」であるという空気が日を覆っています。それを反映して、公共投資はピークの半分に削減され、諸分野への支出も抑制・削減が続いています。*1 人件費を削減するため、 公務員の非正規化も進んでいます。 dot.asahi.com toyokeizai.net 一方、企業は2000年代に入ってから利益の伸びが突出しています。*2 人件費の低迷は設備投資以上です。 人件費と設備投資を抑制して膨らんだ利益は、主に内部留保となっています(→自己資比率上昇)。 日銀行の「資金循環」によると、非金融民間法人企業は株式等を除くと金融資産が負債を上回っています。 この企業の行動は、政府が財政健全化のためと称して公共投資公務員人件費を削減することと同じです。企業と政府が揃って帳簿上の数字を良くするために、リアルな経済活動につながる支出を抑制・削減すれば、所

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    okemos
    okemos 2016/05/17
  • 地方経済を疲弊させて東京の賃金奴隷を増やそう - Think outside the box

    先進国のリッチな階層の悩みは、低賃金で雇える労働力(たとえばメイド・女中)が不足することです*1。そこで、必然的に貧しい「外部」から労働者を呼び寄せることになります。 アメリカでは第一次大戦の頃から、奴隷解放後も南部に住んでいた黒人が北部に大移動(Great Migration)を開始しましたが、その背景には、北部の産業界が低賃金労働力を求めたことがありました。大移動は1970年頃に終わりますが、その後はメキシコからの(不法)移民がその代わりとなります。 ヨーロッパでは、アフリカやアジアからの移民が、アメリカの黒人やメキシコ人と同じ役割を果たしています。 移民の時代 作者: フランソワエラン,林 昌宏出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2008/09/18メディア: 単行購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る 移民や彼らの子どもたちの多大な貢献がなければ、

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    okemos 2016/05/15
  • 公的固定資本形成~東京と大阪の比較 - Think outside the box

    の名目GDPが1997年度のピークを未だに下回り続けている一因は、公的固定資形成が95年度のピークから半減していることにあります。 公的固定資形成がGDPに占める割合は、バブル期の7%からバブル崩壊後の92~96年度には8%台に高まりましたが、その後は急低下し、2005年度以降は4%台となっています。 次に、内閣府の「県民経済計算」から、東京都と大阪府の公的固定資形成の動向をグラフで確認します。 小泉政権の構造改革が格化した時期から、東京都の対全国シェアが急上昇しています。*1 一方、大阪府の対全国シェアは低迷を続けています。 1980年度を1として指数化すると、構造改革格化以降の乖離が顕著です。 近年の大阪から東京への人口移動は、公共投資の動向を反映しているようにも見えます。東京は「インフラ投資が人を引き付ける/人が増えるからインフラ投資が必要になる」の好循環で、大阪はその

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    okemos 2016/05/15
  • IMFエコノミストの賃上げ論 - Think outside the box

    あと数時間で消費税率が引き上げられます。これによる「アベノミクス終了」を回避するために何が必要かですが、それは賃上げ、というIMFエコノミストの論考を紹介します。 Abenomics—Time for a Push from Higher Wages  (IMF) アベノミクス―賃上げでひと押しの時か?   (IMF) 日語訳があるので、特に付け加えることはありませんが、いくつか引用しておきます。 所得上昇なきインフレ率の上昇は、改革の成功の要素とは到底言えないでしょう。 デフレスパイラルから脱却し好循環を生み出すためには賃金の上昇が必要なのです。 他の国と比較すると、日は、名目賃金の下方柔軟性と上方硬直性が顕著です。 日の最低賃金は、OECD諸国の中で最低水準です。 これらの指摘点は、脇田成が新著で分かりやすく解説しています。 賃上げはなぜ必要か: 日経済の誤謬 (筑摩選書) 作

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    okemos 2014/03/31
  • 現実脳 vs モデル脳 - Think outside the box

    2014-03-28 現実脳 vs モデル脳 【貨幣乗数を否定するイングランド銀行】で紹介した、マネー創造プロセスについてのイングランド銀行の解説は、海外で反響を呼んでいるようです。【再び貨幣乗数と量的緩和について】で紹介した、「貨幣乗数の教科書からの追放」を唱える経済学者Wren-Lewisも、改めて記事を書いています。 Bank says money multiplier is wrong - should we be shocked? (mainly macro) 【日銀理論は地動説、世界標準理論は天動説】で紹介した、クルーグマンと論争した経済学者キーンも、改めてクルーグマンを批判しています。 The BoE's sharp shock to monetary illusions (Business Spectator) しかし、【「日銀理論」批判の英国バージョン】で見たように、「中

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    okemos 2014/03/30
    枝葉末節だけど、Pfleidererの論文はエレガントなモデルが云々じゃなくて、現実の経済理解に持ち出されるのに、中の仮定を突っ込まれるとただの理論ですからとコロコロ立場を変える論文についての批判だと思うけど。
  • 日本半導体産業の崩壊と円高は無関係? - Think outside the box

    2013-12-07 日半導体産業の崩壊と円高は無関係? 韓国 1980年代に世界を席巻した日の電機・半導体産業も、現在では韓国勢に遅れを取るところまで落ちぶれてしまいました。 その原因の一つに、円の過大評価とウォンの過小評価*1の長期化があることは確実と思われますが、それに異を唱える専門家もいます。 「電機・半導体」大崩壊の教訓作者: 湯之上隆出版社/メーカー: 日文芸社発売日: 2012/11メディア: 単行購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (3件) を見る [p.87~88] 円/ドル為替相場は、あるサイクルで上がったり下がったりしている。この為替相場と、NEC、日立、およびエルピーダの営業利益率を見比べてみよう。果たして、為替相場と、営業利益率の間に、なんらかの相関を見出すことができるだろうか? 円高が進行しているときでも利益率が増大しているときもあるし、

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    okemos 2013/12/17
  • 「量的緩和は出口で破綻する」という誤解 - Think outside the box

    2013-12-16 「量的緩和は出口で破綻する」という誤解 マッカラム・ルールなどを基に「マネタリーベースを増やせば名目GDPが増える」 と量的緩和を支持する人がいますが、下のグラフは、その有効性が乏しい(無い?)ことを示しています。 一方、同じグラフから、「マネタリーベースを増やすと、デフレ脱却後に猛烈なインフレ圧力が生じる」と量的緩和を批判する人もいます。 マネタリーベースと名目GDPには比例的関係がある。 1990年代半ばからは「流動性の罠」のため、この関係が切れている。 デフレから脱却すると、比例的関係が復活する(はず)。 日銀行は2014年末にマネタリーベースを270兆円にする予定だが、これに対応する名目GDPは3000兆円超(現在の6倍以上)。 実質GDPの6倍増は不可能⇒量的緩和の出口において猛烈なインフレ圧力が発生する。 というロジックです。 しかしながら、これもまた量

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    okemos 2013/12/17
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