終盤を迎えたアメリカ大統領選挙では、民主党候補バラク・オバマ上院議員の勝利が確実な情勢である。連日行われている世論調査でオバマ候補は共和党候補ジョン・マケイン上院議員をリードし続けている。11月4日の投票日までにこうした形勢が逆転することは考えられず、むしろオバマ氏圧勝という結果が出るような予感がする。 9月中旬に米大手投資銀行リーマン・ブラザーズ社が破綻したことで一挙に重大化した金融危機は、あれよあれよという間にグローバル経済危機に拡大、世界中の株価は大暴落を続けた。この危機が8年間政権の座にあったブッシュ共和党政権の信用を失墜させたのは当然であり、その結果がオバマ氏に有利、マケイン氏に不利に働いた。さらに、マケイン氏がリーマン破綻後に「米経済は健全だ」と頓珍漢なコメントをして経済音痴ぶりを自ら暴露してしまい、共和党支持者の失望を買ったことも大きい。 年初から民主党大統領候補の座を争った