今月1日に見田宗介が死んだ。 それから10日ほどした後、ニュースで知って驚いた。 私は見田先生の教えを直接受けたものではないし、その著書によって間接的にその教えを学んだものだが、自分に影響を与えた人の死に際して、一言、その覚書を書いておこうと思う。 20代の頃、大学の大きな図書館を端から端まで隈なく歩いて、これは魅かれると思えた本が三冊あった。その一つが真木悠介『時間の比較社会学』だった。 真木悠介=見田宗介という等式はしばらくして知ったのだが、見田先生の著書には、『気流の鳴る音』、『自我の起源』、『近代日本の心情の歴史』など、すごいなと思う本が多々あったが、その中で一番気に入ったのは『宮沢賢治』だった。 この『宮沢賢治』を巡って、朝日カルチャーセンターで見田さんのレクチャーがあったのを聞きに行ったことがあった。 時間になっても見田さんが現れず、会場の司会の方から、ご存知のように見田先生は

