保育士の一斉退職がここ数年で増加している。毎年のように起きる一斉退職を通じて、保育士の職場環境に問題のあることが、広く世の中に知られるところとなっている。それでも、状況はなかなか変わっていない。介護や保育業界の環境改善に取り組む個人加盟の労働組合の介護・保育ユニオンには、今年も保育士からの「一斉退職しそうだ」といった相談が相次いでいる。 特に、秋から冬にかけての今の時期は、保育園で、保育士らに対して次年度も働き続けるかどうかの意向調査が行われる時期である。退職するのか続けるのか悩んでいる保育士の相談が多いという。 労働環境や保育環境が悪かった時、耐えて続けるのか、辞めるのか。労働者が持つ選択肢はそれだけではない。「職場の改善を追求する」という道がある。 今回の記事では、改善を追求するにはどのような方法があるのかを確認しながら、その中でも特に労働組合でどんなことができるのかを実例を交えつつ紹