今年10月、東京・大手町の日本経済団体連合会ビルで開かれた情報サービス産業協会(JISA)主催の「JISAコンベンション」。恒例のパネルディスカッションには、リコーITソリューションズ会長の國井秀子、シーエーシー社長の島田俊夫、NTTデータ経営研究所の情報戦略コンサルティング本部長の三谷慶一郎の3 氏が登壇した(コーディネータは本誌編集長の田口潤氏)。 テーマは「情報サービス産業、2010年代の展望」。國井氏は情報サービス業における女性の活用と女性が活躍できる場の必要性を、島田氏は情報サービス企業の自立を、三谷氏はシステム構築における工学的アプローチの重要性を訴えた。それぞれ傾聴すべき見識であり、必要なことでもある。 だが、あえて言えば、いずれもかねてから指摘されてきたことであり、いまさらの感も強かった。何よりも2008 年年秋以後の派遣切りや新規案件の凍結で、情報サービス業の底辺が困窮に