サン・マイクロシステムズの身売り騒動、シスコのサーバー市場への参入、このところ米国のITベンダーの身辺が騒がしかった。そう言えば、サンもシスコもスタンフォード大学のコンピュータ・ネットワーク・プロジェクト「Stanford University Network」を源流とする企業だ。サンがIBMにふられた今、ひょっとして・・・うーん、まさかね。 このコラムで昔を懐かしんでも仕方がないのだが、サンの盛衰、シスコの勃興はIT産業の歴史を象徴し未来を暗示するものなので、今回は特別に書きとめておきたい。 サンが最も光り輝いていたのは1990年代前半だ。「オープン・アーキテクチャ」を旗印に、業界標準OSのUNIXを前面に押し立ててIBMを追い詰めようとした。サンが主導するUNIX標準化の動きに強い危機感を持ったIBMが、別のUNIX標準化団体を設立して対抗したのもこの頃だ。ちなみにサンの「SUN」とは