5月31日 向こう側 今日も眠りから覚めてしまったことに気がついて、目を閉じたまま完璧に絶望してしまう。 胎児みたいな格好で、泣き出したいのに涙は出ない。発熱したいのに体力がなくて熱が出せない時のような感じ。ようやく立ち上がった時や、歩いている時に、どうしようもなく涙が流れる。暗い気持ちが肉体にも伝播して怠くて怠くて倒れそうになる。数年ぶりに、自分がどうしようもない鬱持ちであることを思い出して来た。 何度も道端で立ち尽くしながら取材に向かっている。「もうだめだ死にたい」と「うるせえ、ぶっ殺すぞ」の波が短く交互に襲ってきて、ただ立っているだけでものすごく疲弊する。常に脳内が騒がしくて、正気を保つことだけに体力気力のほとんどが持っていかれる。何かたくさんの思考が脳内で渦巻いているんだけど、喧騒の中に放り込まれたみたいで、ひとつも手にとって理解することができない。自分の考えていることなのに。 セ