2024年1月15日のブックマーク (2件)

  • 呪いを解く者 - 隠居日録

    フランシス・ハーディングの呪いを解く者 (原題 UNRAVELLER)を読んだ。 この物語はラディスという架空の国が舞台のファンタジーだ。ラディスには<原野ワイルズ>と呼ばれる霧に包まれた森が隣接しており、そこには不思議な力を持つ生き物が暮らしている。特に厄介なのは蜘蛛に似た<小さな仲間>で、この生き物は人間に呪いの力を与えるというのだ。誰かを強く憎むことがきっかけで、<小さな仲間>により「呪いの卵」がもたらされ、それがやがて呪の力を持つ「呪い人」を生み出してしまう。呪い人は憎んだ相手を別な生き物や物に変える力を持ち、恐れられている。この国にある政務庁は<原野ワイルズ>を排除すべく100年前に行動を起こしたが、結局混乱をもたらしただけで、原野と和平を結ぶしかなかった。以来協定は守られている。 この世界にひょんなことから呪い人の呪いを解ける者が現れた。それが15歳の少年のケレンである。ケレン

    呪いを解く者 - 隠居日録
  • 何千時間も使って未解決事件を解決しようと奮闘する人々──『未解決殺人クラブ~市民探偵たちの執念と正義の実録集』 - 基本読書

    未解決殺人クラブ~市民探偵たちの執念と正義の実録集 作者:ニコル・ストウ大和書房Amazon市民探偵というと日でイメージとして上がるのは毛利小五郎(with/江戸川コナン)か金田一あたりだろうが、実は世の中には多種多様な市民探偵が存在する。 事件現場にかけつけたり、たまたま居合わせたりして事件を解決するのではなく、市民探偵の多くはインターネットで公開された情報を集め、フォーラムで議論をしながら事件解決への糸口を探す。やっていることは地味な行為の積み重ねだが、解決にあたって重要な役割を果たすことも多い。確かに彼らも市民探偵なのだ。 その執念の凄まじさは、おそらく多くの読者の想像を超えたものだ。たとえばテネシー州の元工場労働者トッド・マシューズは、両目を失い腐敗した状態で大きなバッグに入れて放置されていたことから「テント・ガール」と呼ばれていた身元不明の女性を、11年にもわたって調査して、最

    何千時間も使って未解決事件を解決しようと奮闘する人々──『未解決殺人クラブ~市民探偵たちの執念と正義の実録集』 - 基本読書