■シルバー人材センター登録、駐車場で勤務 かつて「日本のレーニン」と呼ばれた男は、東京都清瀬市の市営駐車場で汗を流していた。昭和40年代半ば、「世界同時革命」を掲げて武装闘争路線を指揮し、破防法違反罪などで19年9カ月の獄中生活を送った元赤軍派議長、塩見孝也さん(67)。昨年末から市のシルバー人材センターに登録し、月9日ほど派遣先の駐車場で働いている。 「この年になって、ようやく労働の意義を実感している。39歳のひとり息子も『親父がまともな仕事をするのは初めてだ』と喜んでいます」 それまでの生計は「カンパや講演料に頼ってきた」というが、あえて働き始めたのは昨秋、心臓を患ったのがきっかけだった。「もっと自活能力を付けたい。地に足のついた生活をしながら革命を追求したい」と思ったという。 赤軍派は当時最も過激な集団とされ、交番の連続襲撃や、首相官邸占拠を狙った軍事訓練「大菩薩峠事件」などを起こす