<要旨> ●安倍首相と加藤大臣が答弁に用いた、裁量労働制のもとで働く労働者と一般労働者の労働時間の比較。この答弁の根拠となったデータへの疑義を玉木雄一郎議員、岡本あき子議員に続き、山井和則議員が指摘した。加藤大臣は説明できず、「精査中」と答弁した。 ●山井議員の質疑により、一般労働者の労働時間のデータが、実際より過大な数値であることが明らかになった。 問題の答弁の内容 今国会の最重要法案と位置付けられている「働き方改革」関連一括法案。その中には、裁量労働制の拡大という労働法制の規制緩和が含み込まれているのだが、その裁量労働制をめぐり、あたかも平均でみれば一般の労働者よりも労働時間が短い「かのような」答弁を、安倍晋三首相と加藤勝信厚生労働大臣が予算委員会で行った。 厚生労働省の調査によれば、裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均な、平均的な方で比べれば、一般労働者よりも短いというデータも