様々なジャンルで活躍するデザイナーの来歴をたどるシリーズ、今回は白銀屋、KDDI auのサイトなどを手がけるイム・ジョンホさんを取材し、韓国生まれの経歴から現在に至るまでの足跡をたどります。 ——小さいとき、どんな子供でした? イム●僕が子供の頃の韓国は、遊ぶものが日本のように豊富ではありませんでした。ファミコンも、クラスで一人持っているかどうか。そもそも学校が厳しかったんですね。勉強はもちろん、しつけの面で。だから朝から夜まで学校にいて、帰宅してからも勉強するという生活。日本の子供は放課後、個々に自由に遊べる文化があるじゃないですか。でも韓国はそういうところが厳しくて、限られた休み時間に友だちとサッカーやバスケをするぐらいでした。 ——韓国のどちら? イム●釜山です。チャガルチ市場という大きな海鮮市場があって、そのど真ん中に家があったんです。家を一歩出るとリヤカーが行き交って、うなるよう