子供たちと農作業に励む渡部寛志さん(右)。子供たちの手が離れるまでは愛媛で暮らすと決めている=愛媛県伊予市双海町上灘で2013年7月6日午後2時51分、中村敦茂撮影 「まだ原発事故は終わっていないのに」−−。8日、北海道、関西、四国、九州の電力4社による原発の安全審査申請をやりきれない思いで受け止めた人たちがいる。それらの原発近くへ、東京電力福島第1原発事故により避難していた福島の住民たちだ。市民団体が抗議のシュプレヒコールを上げる一方、この日の申請を見送った東電柏崎刈羽原発の地元商工関係者からは早期の申請を期待する声も聞かれ、加速する原発再稼働を巡って人々の思いが交錯した。 【原発】4社の5原発10基、再稼働申請…新規制基準施行 「100%事故が起きないと言い切れないのに危険を冒そうとしている。怒りというより、悲しい気持ちだ」 福島県南相馬市から愛媛県に家族5人で避難している農業、渡