ブックマーク / yoshitakaoka.hatenablog.com (5)

  • 赤が青に変わる瞬間 - 想像は終わらない

    おぃ、そーた。 そーたっ! おぃっ! こっち来てみろ。 いいからっ! とにかくこっち来いって。 また母ちゃんの事でからかわれたんか? そんじゃあ、麦茶、飲むか? キンキンに冷えたのがあるからよ。 おぃ、そーた。 分かってると思うが、おめぇは何にも悪くねぇんだぞ。 あいつらがどーだこーだ言っても、当は何にも分かっちゃいねぇんだからよ。 それに、おめぇの母ちゃんだって悪くねぇ。 心配すんな、この前の三月の時と同じで、またすぐ帰ってくっからよ。 なぁ、そーた。 どんな理由があってもよ、一対一でやらねぇ奴は、その時点で負けだぞ。 男としてじゃねぇ。 人間として、負けてんだ。 おめぇのこと、小突いて蹴飛ばしたあいつらは、おめぇを囲んだ時点で負けてんだよ。 当だぞ。 どんなにやられたって、おめぇの勝ちだ。 でも、痛ぇよな。 うん、痛ぇ。 例え勝ったって、ぶたれりゃ、悔しいもんだ。 あのよ、おじさん

    赤が青に変わる瞬間 - 想像は終わらない
    onriedo
    onriedo 2017/05/03
    夢から覚めた世界は辛いこともありますが、それ以上にマーベラスなことに溢れていますなあ
  • 電子書籍を出しました - 想像は終わらない

    AmazonKindleストアで電子書籍を出しました。 タイトルは「私が私をやめたなら」です。 このブログで発表した作品に加筆をして、内容をまとめ直したものが中心になっております。 生まれただけでは息を吸えない。 読んでもらえて初めて呼吸が出来る。 どんな形でも世に出た書物は、誰かに読まれてこそ生きていけると自分は思っております。 自分の発信したものが誰かの目に触れてもらえる、自分にとってこれ以上の喜びはありません。 眠くて仕方がない時でも、嬉しくって嬉しくって小躍りします。 朝日に向かって小躍りです。 まさに、至福なのです。 「書く」という行為を通して、自分はたくさんの感情を受け入れてきました。 色々なことがありましたが、どうにかこうにか前を向いています。 目をつむり、内側に溜め込むだけの期間はもう終りです。 自分の体に刻みこんだもの、後ろを向いてただひたすら逃げた末に戻ってきた道の過

    電子書籍を出しました - 想像は終わらない
    onriedo
    onriedo 2017/04/29
    マーベラスだあ!
  • 彼が頭を下げた日 - 想像は終わらない

    同じ団地の2号棟に住む4人、通称「オリジナルフォー」から始まった集まりのメンバーも7人に増え、せっかくなので小学校最後の夏休みに何処かへ行こうと計画したのが、後に恒例行事として続いていく「五厘サマーキャンプ」の始まりだ。 高校1年の夏にキャンプ地が伊豆諸島の新島に固定されるまで色々な場所で行われ、五厘クラブ年表でも外せないイベントになった記念すべき第1回が小学6年の夏に行われたのだが、この1回目がヒドかった。 「サマーキャンプ」なんて聞こえの良い名前は五厘クラブになってからの後付けで、この魔の第1回は、何の計画も立てないまま実行した恐怖の自転車旅行だった。 元々は「修学旅行には参加しない」と夏休みの始めに報告してきたリーダーの事を思い、代わりに電車で江ノ島にでも行こうというポップで楽しげな予定だった筈が、決めていた出発日の3日前になって急に気を変えたリーダーが、自転車旅行にしようと言い出し

    彼が頭を下げた日 - 想像は終わらない
    onriedo
    onriedo 2017/03/25
    無謀な計画。静岡に着けない。ということよりも各自みんないろんなことを胸に刻んだんだろうなあ。
  • 十八時に聞こえるサイン - 想像は終わらない

    2017 - 03 - 15 十八時に聞こえるサイン 頭の中 タン タン タン タン タン タン 響くリズムは祭りの太鼓 タン タン タン つられて覗くプールの脇 夕暮れの枠に収まって 思いを投げる黒い影 はじっこの世界で映える オレンジ色したD号ボール コンクリートにぶつける球は 息をのむほど速かった 「何?」 視線が合って拍子が止まる 「球、速いね」 「速いよ」 「見てていい?」 「いいよ」 タン タン タン タン タン タン 振りかぶらない美しいフォーム グローブを持たない放課後のエース 白い帽子もないけれど  校庭を牛耳った背のピッチャーなんかより  よっぽどサマになっていた 「帰らないの?」 校舎のてっぺんで威張る時計は十八時を指す 「帰らないよ」 前だけを見た黒い影は 灰色に向けて腕を振った タン タン タン 「帰らないの?」 重ねられた質問の答えは決まっている 「帰らないよ

    十八時に聞こえるサイン - 想像は終わらない
    onriedo
    onriedo 2017/03/16
    いろんな背景があるのだなあというのを感じさせられたなあ
  • 決まらない男 - 想像は終わらない

    2017 - 03 - 09 決まらない男 カナダ 海外生活 もしもこの世界を「決まる人、決まらない人」の2タイプに分けるならば、自分は間違いなく後者に分類されます。 「決まる人、決まらない人」 この言葉の定義を考えると「もっている人、もっていない人」と共通点があるように思えますが、両者は似て非なるものです。 勝手な解釈ですが、自分が思う「決まる人、決まらない人」の決定的な違いは、物事をスマートにこなせるか否かです。 例えば、バレンタインデー当日の学校。 例年通り1つも貰えないという結果は同じだとしても、決まる人はサラッと風のように自分の机の中や下駄箱をチェックできます。 言動に焦りがなく、無駄にソワソワもしていないため、誰も彼の「ちょっとトイレに行ってくる」という見え見えなはずの言い訳を疑いません。 しかし、決まらない人の場合は3回下駄箱に行ったとしたら3回とも漏れなくチェックしている姿

    決まらない男 - 想像は終わらない
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