(*記事中の画像に一部刺激の強いものがあります。ご注意ください) 「あそこにいるべ。手前に大きなボサ(薮)があるだろ? あの後ろの木の隣にいる。ちょうどいいサイズのメスだ。早く構えろ」 師匠の声に促される前に弾をライフルの薬室に送る。ボルトを下げるとカシン、という金属音がする。スコープを覗き、十字の真ん中にターゲットのネック(首)を合わせ、じっくりと狙う。視線の先で拡大されたメス鹿は確かにちょうどいいサイズだった。小さすぎず年寄りでもなく、丸みを帯びた体にキッチリ肉が付いており、いかにも美味しそうだ。 「いいか、右腕はしっかり力を入れて固定しろ、引き金はスッと引くだけだぞ。左手は銃を乗せるだけで力を入れるな」 何度聞いただろう。しかし何度言われても何かが足りないことはある。その時はもちろんターゲットに当たらない。銃床の頬付けが甘かったりして反動でのけぞったりすることはだいぶ減ったが、ゼロで
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