ブックマーク / book.asahi.com (5)

  • 差別や偏見を含んだ古典、新訳やリメイクが与える新たな視点 鴻巣友季子の文学潮流(第3回)|好書好日

    先日、演劇界のアカデミー賞と言われるトニー賞が発表されたが、ミュージカル作品賞に禁酒時代のシカゴを舞台にした「お熱いのがお好き」が候補入りしていて驚いた。あのマリリン・モンロー演じる白人の、ブロンドの、美女の、セックス・シンボルが旋風を巻き起こしたコメディ映画(1959年、ビリー・ワイルダー監督)の舞台化。しかもギャングに追われた主役のバンドマン2人が女装して女性だけの楽団に入団する。いろいろな意味で差別と偏見(とみなされうるもの)の地雷原みたいな内容なのである。 まだ観劇できていないが、当世のブロードウェイらしいリメイクに仕上がっているようだ。モンローの演じたシュガーには黒人の女優が、バンドマンのジェリーにはノンバイナリーの俳優が配され、同性婚の描き方を含め、ジェンダーとセクシュアリティの揺らぎが表現されているらしい。 いまアメリカを真っ二つにしている論点というと、ジェンダーや妊娠中絶を

    差別や偏見を含んだ古典、新訳やリメイクが与える新たな視点 鴻巣友季子の文学潮流(第3回)|好書好日
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    oooooooo 2023/07/01
    妥協案として電子書籍なら変更前やオリジナルも収録できないものか
  • 「猫と東大。」「ネコの博物図鑑」書評 人との「関係の絶対性」問い直す|好書好日

    ISBN: 9784623089314 発売⽇: 2020/11/10 サイズ: 21cm/164,2p 東大。 を愛し、に学ぶ [編]東京大学広報室/ネコの博物図鑑 [著]サラ・ブラウン 人はネコとして生まれ人間になる。はネコとして生まれネコのままである。 出生とともに「人間の尊厳」を享受する乳児と、能力は同等なのに法律上は「物」として扱われる。両者の間に横たわる関係の絶対性を疑うこと。それが、主客を書名において転倒させた『東大。』と、原題は「或(あ)るひとつの自然史」である『ネコの博物図鑑』とに共通する主題である。 どちらも、素晴らしい写真が演出する学知と情愛との両立が見事。とりわけ後者の筆致は、さながら界の松田道雄だ。文献注に裏付けられた学の現在を平易な言葉で堪能できる。カタイこといわず楽しんで読めばいいニャンという意見もあろうが、評者としては、後者を先に読むこと

    「猫と東大。」「ネコの博物図鑑」書評 人との「関係の絶対性」問い直す|好書好日
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    oooooooo 2021/01/13
    “人はネコとして生まれ人間になる。猫はネコとして生まれネコのままである。”
  • ソ連への萌え止まず『いまさらですがソ連邦』刊行 不思議な超大国をまるごと紹介|好書好日

    速水螺旋人(はやみ・らせんじん)漫画家 1971年生まれ。代表作は「ずれ戦線―魔女ワーシェンカの戦争-」(徳間書店、全2巻)、「大砲とスタンプ」(講談社、既刊7巻、連載中)など。 凄まじい矛盾と両極端を抱えた国 ――今回、書のテキストを担当した津久田重吾さんは、元ソ連軍人のキャラクターも活躍する漫画BLACK LAGOON」(著:広江礼威、発行:小学館)など漫画やアニメ、映画でミリタリーの考証や監修を手掛けてきました。イラストと手書きの文章を担当した速水螺旋人さんもソ連軍やスラブ地域の伝承をモチーフにした漫画を多く描いています。長年ソ連に萌えまくって情報発信してきた2人ですが、なぜはまっていったのですか。 津久田 そもそも僕のソ連趣味は崩壊前から約30年間続いてます。速水さんも昔からコミックマーケットでソ連のミリタリーを扱うサークルが出していた会報を買っていました。つまらない国なんて

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    oooooooo 2018/10/21
    速水螺旋人氏
  • 「パウリーナの思い出に」書評 謎と愛が絡み合う、これぞ短編|好書好日

    パウリーナの思い出に [著]アドルフォ・ビオイカサーレス ボルヘスの友人にして共作者、そしてあの究極の幻想恋愛小説『モレルの発明』の作者でもあるアドルフォ・ビオイカサーレスの、邦初となる短編集である。博覧強記のボルヘスとは違って、ビオイカサーレス個人の作品は予備知識抜きに読めるものが多い。だが滑らかな語りに乗せられて軽快にページを繰っていくと、思わぬところで足をすくわれることになる。そう、彼もまたボルヘス同様、言葉の超絶技巧の使い手なのだ。 ベスト・オブ・ビオイカサーレスと呼ぶべき作品集である。「ぼくはずっとパウリーナを愛していた。人生の最初の記憶のひとつも、彼女との思い出だ」と書き出される表題作は、幼馴染(なじみ)との恋愛がライバルの出現によって望まざる終わりを迎える顛末(てんまつ)を淡々と物語りながらも、いつしか記述はゴシック・ホラーのごとき妖しい雰囲気を纏(まと)ってゆき、あっと驚

    「パウリーナの思い出に」書評 謎と愛が絡み合う、これぞ短編|好書好日
  • 本の記事 : 「中二病」をこじらせて……キンドルで話題の『架空の歴史ノート』著者に会ってみた - 林 智彦 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    4月ごろから、SNSやまとめサイトで大きな話題を集めているがある(Twitter検索結果[※検索結果なので無関係の投稿も含まれている]、Naverまとめ)。アマゾンの電子書籍サイト「キンドルストア」で販売されている電子書籍だ。その名も『架空の歴史ノート1 帝国史 分裂大戦編』(キンドルストアへのリンク)。 このが、5月中旬には、キンドルストアの「歴史・地理」カテゴリーで1位となり、稿執筆時点では、総合売り上げランキングでも、5位になっている。 タイトルどおり、市販のよく見かける大学ノートに、なぐり書きのような筆致で、架空の「帝国」が、戦争や革命を経て崩壊する歴史が綴られている(右写真)。中には整った絵もあるが、大部分は、小中学生が授業中の教室などで描きそうなタッチだ。一方、社会制度や法律、歴史などの世界設定は凝りに凝っていて、さながら壮大なゲームの設定資料を読まされているようだ。 絵

    本の記事 : 「中二病」をこじらせて……キンドルで話題の『架空の歴史ノート』著者に会ってみた - 林 智彦 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
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