うつ病発症の根本要因であり、直接的な原因としてあげられる人間関係。たとえば、会社に行くとうつになる場合は職場の人間関係が苦しく、家族といっしょにいてうつになる場合は家族の人間関係が厳しいといえます。 湯島清水坂クリニック院長で、自身もうつ病の経験がある精神科医の宮島賢也さんは、うつになる基盤としての要因は、親から受け継いだ考え方――つまり親子関係にあると述べています。 ここでは宮島さんが執筆した『自分の「うつ」を治した精神科医の方法』(河出書房新社/刊)から、親子関係にも役立つ、うつ病にならない、またはさせない人間関係の在り方のポイントを4点、ご紹介します。 (1)相手は変えられない、自分も相手に変えられない この言葉は患者さんや宮島さんが養成しているメンタルセラピストたちに向かって、宮島さんが繰り返し伝えている言葉です。 相手の意思に反して相手を変えようとすることを「外的コントロール」と