ブックマーク / massarassa.hatenablog.com (8)

  • 年の瀬に実感する焦燥と孤独 - ひとつ恋でもしてみようか

    いつになく年の瀬の空気を感じられなかったのは、おそらく主夫になって子育てを始めたから。これまでの年末年始は、帰省すれば「おもてなし」してくれる母のおかげで年の瀬感をだらだらと享受できたし、母の死後も地元の友人と忘年会をすればなんとなく引き締まったものだった。 と出会ってからというもの、年越しは常に一緒にいるが、最初の年は大森靖子のカウントダウンライブに行くことで初めて東京で年越しを経験したし、2017年の年の瀬は、翌年子供が生まれる予定だったこともあって、「これまで/これから」をいつも以上に意識する区切りとなっていた。 しかし、いざ子育てが始まってみると、そんなふうに年が改まることに思いを馳せている余裕がない。寝正月をしようなんて思っても子供はいつもと同じようにミルクを欲しがり、出すものを出すから対応する。風呂に入れるし、寝かしつけもする。時間という観念に頼らなければ生きられない俺とは違

    年の瀬に実感する焦燥と孤独 - ひとつ恋でもしてみようか
    ootn
    ootn 2018/12/30
    こういうのは、気づいてからがスタートだし、そこに気づいて動き出そうとしてるのだから、とりあえずそれで良い気がする。
  • 初夏にして君を想う - ひとつ恋でもしてみようか

    生まれてはじめて日射しを浴びた赤ん坊はつむっていたまぶたにシワを寄せる。総合病院のロビーは4階までの吹き抜けだ。天窓から差し込む正午の光が胸元に抱く赤子に当たらないように、僕は腰を曲げて日差しを遮ってやる。これからこの子をのもとへ連れていく。 ようやく生まれた赤子はうまく泣けなかった。 小林聡美によく似た医師が小さな命の塊に酸素を送りこむ。小林聡美に似ていると信頼感がある。分娩室にはどやどやと人が入ってくる。赤子を治療する医師や助産師たちと、の腹にのこった胎盤に対処する医師たちに別れて、双方忙しくやっている。彼らのコミュニケーションには「なんで泣かないんだろう?」「胎盤どうなってる?」という疑問はありつつも笑顔も見られる。だからあまり心配はしなかった。とはいえ、想像していなかった出産になり面らった。僕らの赤ちゃんがうえんうえん泣き、夫であり父になったぼくはわんわん泣き、であり母であ

    初夏にして君を想う - ひとつ恋でもしてみようか
    ootn
    ootn 2018/05/16
    新生児を抱っこした時に、身体がぐにゃぐにゃで弱々しくて小さくて、この状態から骨がしっかりして大きくなるのが想像できなかったのを思い出した。 おめでとうございます!
  • 推すということ 「リトル・ミス・サンシャイン』と『マジカル肉じゃがファミリーツアー』を見て思ったこと - ひとつ恋でもしてみようか

    『リトル・ミス・サンシャイン』を見た。ミスコン「リトル・ミス・サンシャイン」の予選を通過した少女オリーヴを、決勝大会が開かれるカリフォルニア州のとあるホテルに送り届ける家族のロードムービー。この旅を通して、バラバラだった家族の気持ちは少しずつひとつになっていく、みたいな話。 クライマックスはもちろんオリーヴのミスコン審査場面だ。道中オーバードーズで死んだおじいちゃん直伝の卑猥なダンスで、オリーヴは由緒あるミスコンの雰囲気をぶち壊していく。そのとき、オリーヴの家族はステージ上の彼女を、客席から猛烈に応援する。それどころか、ステージに上がって一緒に踊りだす。オリーヴのダンスによって凍りついてしまった会場の雰囲気を打ち破り、娘であり妹であり姪っ子であるところのオリーヴを守るため、家族は団結してステージで道化を演じる。 このシーンに、「推す」という行為の質の一端を垣間見た気がした。 男性陣はオリ

    推すということ 「リトル・ミス・サンシャイン』と『マジカル肉じゃがファミリーツアー』を見て思ったこと - ひとつ恋でもしてみようか
    ootn
    ootn 2018/01/23
    私がもがちゃん推してるのはこんな感じだ。
  • ブログは、ニートだった僕をとりあえずここまで導いてくれた。 - ひとつ恋でもしてみようか

    変わるのが嫌だった。いまの自分から変化したら、過去の自分を否定することになると思っていたからだ。 大学を卒業してから、ずっと働かなかった。大学生のとき就職活動に失敗した、というか、きちんと挑戦しなかった。 気が向いたらエントリーシート書いて、出して、通ったら筆記受け、面接で落ちる。対策しないからだ。面接練習が恥ずかしくてできなかった。友人が「面接練習いっしょにやろうぜ」と言ってくれたのを(たぶん、彼も勇気をふりしぼって僕を誘ってくれたのに)僕は断った。学校の就活サポートにもまったくいかなかったし、僕はぜんぜん就活に熱心じゃなかった。 けっきょく、就職したいという気持ちよりも自意識の方が勝っていて、就活仕様の自分に変化するのがイヤだったのだ。変化をイヤがることの方がよっぽどダサくて恥ずかしいことだって薄々気づいてたけれど、薄々じゃダメだった。 もちろん内定をもらうことはなく、卒業した。 卒業

    ブログは、ニートだった僕をとりあえずここまで導いてくれた。 - ひとつ恋でもしてみようか
    ootn
    ootn 2017/12/26
    私もあのスナックに色々な思いを抱いて通っていたので、めちゃくちゃ感慨深いところがある。そのうち書きたい。
  • 言葉 - ひとつ恋でもしてみようか

    今日は恋人と近所の担々麺屋に行こうって言って部屋を出たのに、とりあえずの缶ビールを片手に散歩して気づいたらバーミヤンで酒飲んでつまみべてチャーハンべて、ちゃんと担々麺もべた1日だった。まんぷく。 隣のテーブルではママと幼い娘とおじいちゃんおばあちゃんがなんとも言えない空気になっていた。断片的に聞こえてくる会話を俺が読みとったところでは、ママは夫とうまくいってない、あるいは離婚した。彼女は子育てと自分の仕事の両立がうまくいってなくてイラだっている。娘と孫娘を心配したおばあちゃんは娘にハロワを勧めている。おじいちゃんは「こんなもん俺にとっては水みたいなもんだ」と言いながら次の酒を頼んでいる、彼はと娘の言い合いがヒートアップしそうになると、眠くてぐずる孫娘に「ごま団子べるか?」と聞く。ぐずる娘を連れてママが外に出ると、おじいちゃんおばあちゃんは裁判がどーのこーのと話す。おじいちゃんは裁

    言葉 - ひとつ恋でもしてみようか
    ootn
    ootn 2017/08/22
    毎日書くようになってからの中で、かなり好きな文章かもしれない。他者と自分との接続の話。
  • 面通し - ひとつ恋でもしてみようか

    こないだ恋人の妹家族が住む家にお邪魔した。恋人の両親という最終関門より前に、妹の審査を通る必要があったからだ。 東京に来てから付き合う友人はみな上京組だったので、東京に住んで7年目だが東京の一軒家に行ったのは今回が2軒目だった。ちなみに1軒目は恋人の友だち夫婦の家。 俺は最近ようやく小銭を稼ぎはじめたばかりで、まだ親に家賃を払ってもらってる身なので、姉を大事に思っている妹に「面通し」するのはなかなかに緊張した。これまでも今もこれからも恋人に悪いことをするつもりはないのに、「面通し」という気持ちになった。 行きの電車は1時間くらいの乗車。目的地が近づくにつれてナーバスになる。 ある駅で、中国人家族が俺たちの前の席に並んで腰かけた。夫婦と息子2人、娘1人の5人家族。いちばん年下の弟が両親に甘えきっていて、お行儀のいいお兄ちゃんと前髪の揃ったかわいい妹はなんだかちょっとだけ寂しそうだった。 妹に

    面通し - ひとつ恋でもしてみようか
    ootn
    ootn 2017/07/17
    私が面通しした立場だった時のことを思い出した。
  • 近況 - ひとつ恋でもしてみようか

    ここ3週間くらいテープ起しをしていた。友人がくれた労働。自分がこれまで稼いだことのない大金のため、合計20時間くらいの音声をしこしこ文字に変えていく。俺はタイピングが人より遅いのでだいぶ時間がかかったし、そそっかしいので色々なミスをした。それでもこんなに長い期間ひとつの作業に従事した経験は初めてだったので、達成感はひとしお。 この間、蓮沼執太×ユザーンのライブに行ったり(演奏中の緊迫感とは相反して一曲ごとにゆる〜いMCがハサまれるという緊張と弛緩の連続が楽しいライブだった、オーディエンス全員ヨガをさせられもした、そのあとで気づいたのはこの日のライブが全体を通して大変ヨガ的だったということ)、葛飾区の古代の湯で開催された「湯会」に行き、Maison Book Girlや大森靖子を目撃したり(ダサい館内着でステキなブクガを見てると自分の劣等を意識させられてなぜか興奮した、大森靖子は少なめのセッ

    近況 - ひとつ恋でもしてみようか
    ootn
    ootn 2017/06/10
  • 中学生男子ふたりして公園。 - ひとつ恋でもしてみようか

    ふたりの中学生男子が柵から身を乗り出して池を覗きこみながら話している。 「『マリー&ガリー』録画した?」「してない」「えー!じゃあ早く帰らなきゃ!」「うん、そうだね!」「ブランコ乗ってく?  ブランコ乗ってく時間ならあるよ!」「うん!」と言って駆け出したふたりは、前を通り過ぎる犬の姿に目を奪われ立ち止まる。犬は後脚を二ともダメにしていて、犬用の車椅子の助けを借りて散歩していた。犬と飼い主が立ち去りやや経ってから、池に戻ってきたふたりは眼下を泳ぐ鴨の傍らに石を落としながら何か話していた。少し離れたところにあるベンチに座っていた俺には、彼らが何を話しているのか聞き取れなかった。 犬を目撃する前に駆け出したワケを思い出したのか、彼らはブランコの方へとつぜん駆け出した。興味の赴くままに、無邪気に動く彼らがかわいらしかった。 季節は春に向かっていて、だから俺はちょっと足を伸ばして公園に来てみた。コ

    中学生男子ふたりして公園。 - ひとつ恋でもしてみようか
    ootn
    ootn 2017/02/16
    うちの会社バイトだけど募集してるよ…とこそっと言っとく。
  • 1