「大学1年の時に食事に誘ったから(結婚生活の)20年がある」。大阪府の橋下徹知事が2日の府議会本会議で、大阪市の第三セクタービルへの府庁移転について自身の結婚を引き合いに出し、反対論が根強い議会側に、早期の結論を求める一幕があった。 民主党府議が代表質問で「なぜこの時期に府庁を移転するのか」とただした。橋下知事は府庁移転について「政治的な決断は何よりタイミングが重要だ」と、2月議会中に移転条例案を成立させる意義を強調した。 議場の雰囲気が一変したのは、20年が経過したという妻との結婚生活に触れてから。「結婚して良かったと思っているが、食事に誘ったタイミングがあったからこそ」と答弁すると、議場には「(移転の)タイミングは最悪だ」「そんな話は聞いてない」などと、やじが飛び交った。 それでも橋下知事は議会終了後、記者団に「一歩を踏み出さないことには、昨日と同じ大阪が続く」と強気を崩さなかった。