世の中には2種類の人間がいる。「ドアから入る奴と、窓から入る奴だ」は西部劇の名セリフだ。橋下徹大阪市長は、公務員とそれ以外、と考えているらしい。で、市政改革の目玉として市内24区の区長を公募で選んだが、その一人、東住吉区長をわずか8カ月で更迭する。 ▼重要な会議に欠席したり、他の区長らに「無能」と発言するなど、「態度や振る舞いに子供じみたところがあった」という。東住吉区長は経営コンサルタントをしていたが、行政のマネジメントという実務には不向きだったようだ。が、「組織人として適格性に欠ける」人物を選んだ側に問題はなかったか。 ▼小欄は何でも公募や外部登用には懐疑的だった。区長にはそれなりの能力、経験が必要で、在野にそれほど有為の人材があふれているのか。橋下市長はこう言うだろう。「世の中には2種類の人間がいる。改革ができる人間と、批判ばかりする人間だ」。おっと、これはレーガン元米大統領の言葉だ