前回紹介したように、シェルスクリプトは現在でもUNIX/Linux環境の基盤技術としてさまざまな場面で利用されています。なかでもシステム起動時の処理はシェルスクリプトの独擅場といってもいいでしょう。今回はこのシステム起動時に働くシェルスクリプトを読んでみましょう。 システムの起動、終了の仕組みは、パッケージ管理システムと共にディストリビューションの個性が反映される部分であり、関係するスクリプトの種類や構造などはディストリビューションごとに大きく異なっています。そのため、今回はFedora Core 9のβ版の環境を取りあげることにしました。Fedora Coreのシリーズの中ではスクリプトの機能や配置などの概要はそれほど変っていないとは思いますが、細部はバージョンによって多少異なるかも知れません。 Fedora Core の起動用スクリプトの構成 Fedora Coreに代表されるRed