懐かしさの中にどこか哀愁が漂う優しい音が、ホールに響く。本学のマンドリンオーケストラ、北海道大学チルコロ・マンドリニスティコ「アウロラ」(以下アウロラ)は2日、札幌市教育文化会館大ホールで京都大学マンドリンオーケストラ(以下KMO)とともに「京大・北大サマーコンサート2022」を開催した。 マンドリンはイタリア発祥の弦楽器で、日本には明治期に持ちこまれたとされる。その後まもなく各地の大学でマンドリンオーケストラが結成され、アウロラも大正10年の結団以来99年の歴史をもつ。 演奏に使用しているマンドリン族の諸楽器。奥から順にマンドリン、マンドラ・テノーレ、マンドロンチェロ、マンドローネ。写真の4種の楽器にコントラバスとクラシックギターが加わり、マンドリンオーケストラを構成している そんなアウロラを襲ったのが、新型コロナウイルスの感染流行だ。楽器の知名度が低いことをハンデにしながらもこれまで毎