健康で長生きできる社会を作ろうとさまざまな分野の研究者や企業が知恵を出し合う未来健康共生社会研究会 (主催・渥美和彦記念財団) のシンポジウムが2017年11月23日、東京で開かれた。 栄養・食品・味覚と新しい予防医学の視点がテーマで、ユニークな7つの研究発表があった。 日本人は朝食のたんぱく質が不足 早稲田大学ナノライフ創新研究機構規範科学研究所の福岡秀興研究員 (産婦人科医) は胎児期の栄養が将来の成人病の7割に関係するとの「成人病胎児期発症起源説」が世界的に認められつつあると紹介し、参加者を驚かせた。 欧米では出生体重が軽いと心筋梗塞などの虚血性心疾患での死亡率や、男性ではメタボリック症候群の発生率が高くなる、女性では初経・閉経の早期化はじめさまざまな病気との関連が指摘されている。日本人の糖尿病が多い理由とも考えられる。実際、日本は1975年以降、低出生体重児が増え続け、2013年に