英国バースにあるローマ時代の温泉浴場跡に建つローマ皇帝ウェスパシアヌスの像。公衆トイレにたまった尿の売買に課税したた悪名高き皇帝だ。尿はアンモニアを含むため、高い価値があるとされていた。(PHOTOGRAPH BY TRAVELBILD, ALAMY) 私たちはこの世に暮らす限り、税から逃れることはできない。長い歴史の中で、為政者たちはひげを生やす権利から衣服を着る権利に至るまで、あらゆるものに課税してきた。なかには、「現代に存在しなくてよかった」と思う税も数多い。税が生まれた歴史を振り返りつつ、いくつか紹介しよう。 始まりの時代(古代エジプト) 課税システムを最初に整備した文明の1つが古代エジプトだった。課税の仕組みが整えられていったのは紀元前3000年頃から。ナルメルが下エジプトと上エジプトを統一し、エジプト第1王朝を創始した直後のことだ。(参考記事:「古代エジプトの最初のファラオは誰
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