2004年後半以降,インターネットの脅威の一つとして「ボット」および「ボットネット」が取り上げられるようになっている(関連記事)。 ボットとは,悪質なプログラム(malware)の一種。ユーザーに気付かれないようにマシン上で動作し,攻撃者の思い通りにそのマシンを操れるようにするプログラムである(関連記事)。 そして,複数のボットで構成されたネットワークを「ボットネット」と呼ぶ。攻撃者はボットネットに対して,例えば「特定サイトへDoS(サービス妨害)攻撃を仕掛けろ」という命令を送れば,ボットネットを構成するすべてのボット感染マシン(ボットに感染したマシンは「ゾンビ」などとも呼ばれる)から攻撃パケットが送信される。 ボットネットはスパム(迷惑メール)送信の踏み台に使われる場合もある。米MX LogicのScott Chasin最高技術責任者によると,スパム送信用のボットネットは1時間あたり20