メディアが戦争を悪化させる場合もある 小谷真生子氏(以下、小谷):(司会者に向かって)素晴らしいご紹介をありがとうございました。私はこの業界に身を置いて25年目になります。最初の8年間は、ビジネスではなく一般ニュースと取り組んできました。 ビジネスもありましたが、一般ニュースが主体でしたので、政治、国際情勢、国内事件、ありとあらゆることを扱っていました。8年経った頃、「この仕事は私には向いていないのかもしれない」と思うようになりました。理由は、安藤さんも戦争など厳しい経験をされたと思いますが、私も同じ気持ちでした。 一般ニュースだと、涙がこぼれるような、大勢の人々の苦しみや死に触れるようなあらゆる出来事を経験します。例えば、4年目に私はボスニアに1か月滞在しました。当時ボスニアは戦争の真っ最中でした。ベオグレードに直接行くことはできませんでしたので、まずハンガリーに行き、そこからベオグレー
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