沖縄県浦添市の医療法人・八重瀬(やえせ)会が運営している同仁病院で、13日に行われた生体腎移植の腎臓提供者の女性(65)が、手術中に死亡していたことが、関係者への取材でわかった。 日本移植学会によると、生体腎移植はこれまでに約2万件行われているが、腎臓提供者が死亡したのは初めて。 関係者によると、女性は13日、息子(43)に腎臓を提供するため、腹部に小さな穴を開けて、腎臓を取り出す腹腔鏡(ふくくうきょう)手術を受けた。しかし、手術中に腎臓とは別の部位から出血し、死亡。医師が立ち会っていた家族に状況を説明したところ、移植手術の継続を希望したため、手術は最後まで行われ、息子への移植は成功した。その後、息子の容体は良好だという。 同病院によると、これまでに生体腎移植手術は27例あり、事故はなかった。病院は14日に県警に事故を届け出て、院内でも死亡原因などについて内部調査を始めた。日本移植学