「パソコン(PC)のプラットフォームは登場から30年近くたち、その限界にきている。新しいプラットフォーム、簡単に使えるもの、そしてモバイルファーストの時代になっている。グーグルのCEO(最高経営責任者)のときからこのことは強調していたが、いまやトップレベルのプログラマはモバイルアプリから作る。最も優れたベンダーはモバイルサービスから提供していく」――。 2011年9月1日、サンフランシスコで開催された米セールスフォース・ドットコムのイベント「Dreamforce 2011」に米グーグルのエリック・シュミット会長が登壇(写真1)。セールスフォースのマーク・ベニオフCEOとの対談を通して、これまでのIT業界の足取りを振り返りつつ、今起こっている変化と将来を展望した。 「ユーザーは複雑なシステムを作る必要はない」 米サン・マイクロシステムズ(米オラクルが買収)のCTO(最高技術責任者)、米ノベル
ヴイエムウェアは2011年8月30日(米国時間)、仮想デスクトップソフトの新版「VMware View 5」を発売すると発表した。従来版に比べてパフォーマンスを大幅に改善した。Enterprise Editionの価格が150ドル(1同時接続当たり)である。 「PCoIPプロトコルを最適化したことで、ネットワーク帯域の使用率を最大75%削減できる」。米ヴイエムウェア エンドユーザー・コンピューティング担当のクリス・ヤング氏は、VMware View 5のパフォーマンス改善をこう説明する。プロトコル最適化の効果には、クライアント側のキャッシュ機能なども含む。 VMware Viewでは、同社の仮想化ソフト「VMware vSphere」を使ってサーバーを仮想化。サーバー上の仮想マシンでデスクトップ環境を稼働させる。ユーザーの手元にある端末には「View Client」を導入し、仮想マシンとは
ヴイエムウェアは2011年8月29日(米国時間)、同社初となるデータベース製品「VMware vFabric Data Director」を発表した。サービスプロバイダーがデータベース・アズ・ア・サービス(DaaS)を構築するために使う。対応データベースの第一弾として、PostgreSQLをベースにした「VMware vFabric Postgres」も発表した。 Data Directorは、仮想マシン上にデータベースを配備し、それらを一括管理する機能を備える。「データ量が増加するにつれて、データベースの数も増えてきた。Data Directorを使えば、複数のデータベースを一気に作ったり、まとめてパッチを当てたりすることができる」。米ヴイエムウェア アプリケーション・プラットフォーム担当のデビッド・マクジャネット氏は、Data Directorのメリットをこう話す(写真1)。 Data
元@IT編集人で、現在はブログメディアPublickeyを運営している新野淳一氏をパーソナリティとし、ゲストとともにIT業界の注目トピックを解き明かすUstream番組!! 元@IT編集人で、ブログメディア「PublicKey」を主宰する新野淳一氏が、IT業界の注目トピックを主要ベンダのゲストとともに解き明かすUstream番組「新野淳一の@IT Technology Key Point」が、久しぶりに帰ってきました。 第3回のテーマは「ネットワークに何が起きているのか」。最近、イーサネットを取り巻く技術が進化し、これまでイーサネットを特徴付けてきた「ループ構造があってはいけない」といった原則が崩れ始めようとしています。 その向かう先にある「ファブリックネットワーク」とは何か。柔軟なシステム、柔軟なクラウドの実現に必要な「ネットワークの仮想化」は何を意味するのか――こうした問いへの答えを、
セキュリティ企業のF-Secureは8月28日(現地時間)のブログで、リモートデスクトッププロトコル(RDP)を悪用してWindowsの端末やサーバに感染するワーム「Morto」が見つかったと伝えた。 Windowsは「リモートデスクトップ接続」というソフトウェアでこのプロトコルをサポートしている。Windowsユーザーはこのソフトを利用して、リモートからWindowsマシンにアクセスできる。 端末がMortoに感染すると、Mortoがローカルネットワーク内でリモートデスクトップ接続が可能な端末を探す。これにより、RDPポートであるTCPポート「3389」に大量のトラフィックが発生する。Mortoはリモートデスクトップサーバを見つけると、管理者としてログインしようと「admin」「server」などの一連のパスワードを入力する。ログインに成功するとMortoは標的の端末に自らを複製する。こ
東日本大震災や政府による電力使用制限令の影響で、多くの企業が節電対策に取り組んでいる。輪番休日やサマータイムなどと並んで、在宅勤務制度を導入する企業が増え、社員のワークスタイルが大きく変わろうとしている。特に、在宅勤務は今夏だけ変化ではなく、普及の流れは今後さらに進んでいくだろう。 在宅勤務のメリットを再確認する そもそも、在宅勤務にはどのようなメリットがあるのだろうか。まずは、多くの企業で採用する在宅勤務制度について、それを利用する側のメリットを挙げてみよう。 通勤に割く時間や体力を、フルに仕事に充当することができる 子供や家族と過ごす時間が増える 上司、同僚の電話や私語に邪魔されず、自分の業務に集中できる 時差のある海外との仕事でも、柔軟に対応できる また、在宅勤務制度を導入する企業の側にも、生産性の向上、通勤時間の削減による社員の疲労緩和、優秀な人材の確保と定着、といったメリットがあ
「普段の仕事の中でよかれと思ってやっている“やる気向上策”の中には、かえってやる気を失わせるかもしれないことがあるのだな」。日経SYSTEMS 9月号の特集記事「IT現場のやる気を高める」を担当して、このことに気付かされた。 この特集記事では、読者モニターとともにやる気の実体を探る誌上ワークショップ、自分のやる気とチーム全体のやる気を高める工夫、2年連続大学日本一の実績をもつ帝京大学ラグビー部のやる気向上の取り組みを紹介している。 やる気の仕組みを探るために行った、心理学や脳科学の専門家への取材を通して、やる気を高めるつもりが逆効果になってしまう例をたくさん聞いた。ここではそのいくつかを紹介したい。みなさんの職場でこれらが行われていないか、振り返りながら読んでもらえればと思う。 競争意識をあおるだけではいけない 担当作業の進捗度合い、仕様書や設計書の作成分量――。メンバー一人ひとりについて
三菱東京UFJ銀行のネットバンキングサービスの顧客を狙った、不審メールが流通している。同行からの連絡を装い、「利用者に配布したネットバンキング用のカードを再発行する」などの名目で利用者IDやパスワードなどを盗み取ろうとするものだ。三菱東京UFJ銀は、そのようなメールは発信しておらず、契約者カードを再発行する事実もないとして、利用者に注意を呼びかけている。 三菱東京UFJ銀は2011年8月25日付けで、利用者に対して注意を促す文書をWebサイトに掲載した。それによれば不審メールのタイトルは、「三菱東京UFJ銀行ご利用のお客様へ」といったもの。「セキュリティを向上するため、ネットバンキングの利用に必要な『確認番号カード』を再発行することになった」「再発行手続きは、このメールに添付されている申し込みソフトに必要事項を記入し送信すれば完了する」などと記載している。 同行は、もし上記のようなメールを
セキュリティ企業のセキュアブレインは2011年8月26日、Webサイトを改ざんする新たな攻撃を確認したとして注意を呼びかけた。攻撃者とみられる人物から、有料で修復するという“脅迫メール”が送られてくるという。 Webサイトを改ざんして、悪質なコード(プログラム)を埋め込む手口が後を絶たない。攻撃者は正規のWebサイトに不正侵入して、Webページに悪質なコードを埋め込む。 このため、ユーザーがそのWebページを閲覧すると、ウイルスなどが勝手にダウンロードされる。ウイルスには、広く使われているソフトウエアの脆弱性を突く仕掛けが施されているため、Webページにアクセスするだけで、ウイルスに感染する危険性がある。 同社が報告した今回の攻撃では、埋め込まれるコードが動的に変化するという(図1)。つまり、アクセスするたびに異なるウイルスがダウンロードされる可能性がある。 加えて、ダウンロードされるウイ
RSAのシステムから盗み出した情報を使ってLockheed Martinのシステムに攻撃が仕掛けられた問題で、事件の発端となった1通の電子メールと添付ファイルが見つかった。 米EMCのセキュリティ部門RSAのシステムから2要素認証製品「SecurID」の情報が盗まれ、この情報を使って防衛大手Lockheed Martinのシステムに大規模なサイバー攻撃が仕掛けられた事件で、F-Secureは8月26日、一連の攻撃の発端となった電子メールを発見したとブログで報告した。 RSAは今年3月にSecurIDの情報が盗まれたことを明らかにし、Lockheed Martinは5月になって、情報システムネットワークが大規模で執拗な攻撃を受けたと発表。RSAは自社から盗まれた情報がLockheedに対する攻撃に使われたことを6月に確認した。 攻撃の発端が、EMCの従業員にあてたメールだったことは4月の時点
ソフトバンクは7月28日、ソフトバンクグループ代表である孫正義氏の後継者の発掘と育成を目的とした「ソフトバンクアカデミア」を開校した。汐留のソフトバンク本社で行われた開校式には、入校を志願したソフトバンクグループの社員およそ1000人が参加した。 孫氏は、6月に開催した「新30年ビジョン発表会」で、“孫正義2.0”を作るソフトバンクアカデミアを7月に開講すると明言していた。 28日から開始した入校の登録者は、18時間で社内から1000人、社外からは3700人にのぼるという。開校式では「戦略特別講義:孫の二乗の兵法」と題し、およそ2時間20分にわたって「校長」である孫氏が講義を行った。なお、講義の内容は、リアルタイムでUstream配信されたほか、PCとiPhone向けにアーカイブが用意されている。 「時空を超えた合作」、25文字の「経営指針」 この日のテーマである孫の二乗の兵法は、主に孫子
取締役・金子勇が考えるエンジニアの未来、経営の明日:Winny裁判と向き合って(1/3 ページ) Winnyの生みの親として、また係争中の裁判で有名な金子勇氏。その彼がビジネスの世界で羽ばたこうとしている。取締役に就任した金子氏に、会社のこと、エンジニアのことを聞いた。 金子勇(いさむ)氏。Winnyの生みの親として、そしてその後のWinny裁判を通じてすっかり有名になってしまった氏だが、この7月にある会社の取締役に就任したことはあまり知られていない。その会社はSkeed――ネットワーク伝送技術を強みとしたこちらの会社にかける金子氏の思いや、今も係争中のWinny裁判について考えていることを聞いた。金子氏が考える、エンジニアの理想の職場環境の姿も垣間見えるインタビューとなった。 自ら取締役に 金子氏がWinnyを開発・公開したのは今から10年前のことだ。その3年後、つまり2004年に京都府
8月24日、ネットワンシステムズは同社のBCP/DRへの取り組みについて紹介する記者説明会を開催した。新発表等は特に行なわれなかったものの、現状最新のDRシステムの構成等が紹介された。 RTO短縮に寄与する仮想化 今回紹介された同社の災害対策ソリューションでは、仮想化技術の活用が前面に押し出されている点が目につく。同社はもともとネットワークに強みを持つことから、DRでも特にネットワークやインフラ周りを中心としたバックアップなどに力を入れている。仮想化環境では、仮想サーバーのOSを含めたシステム全体のバックアップが容易だというメリットがあるが、これは反面でバックアップのデータ量が膨大になってしまうということにもつながる。 この問題に対する同社のソリューションは、EMC Avamarのストレージの重複除外技術を活用することだ。重複除外は仮想化環境でなくとも効果が期待できる技術だが、仮想化環境の
paperboy&co.は2011年8月25日、同社が提供しているレンタルサーバーサービス「ロリポップ!レンタルサーバー」をクラウドストレージとして利用できるようにするiPhoneアプリ「ロリポップ! for iPhone」(写真)を開発、同日付けで配布開始したことを発表した。対応OSはiOS4以上で、App Storeから無償でダウンロードできる。 同アプリを使うことで、ユーザーが契約しているレンタルサーバーのディスクスペースをファイルのアップロードやダウンロード、音声や動画のストリーミング再生などに対応したクラウドストレージとして利用できるようになる。Webページの公開やメールサービスなどレンタルサーバーとしての機能は引き続き利用できる。 専用アプリは、FTPやWebDAVを使って任意ファイルをアップロードしたりダウンロードしたりする機能に加え、Microsoft Officeの文書フ
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