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ブックマーク / note.com/hajime_yamazaki (9)

  • 「癌」になって、考えたこと、感じたこと(4)|Hajime Yamazaki(山崎元)

    今回は、癌に罹り、進行することで見えて来た、物、仕事、人間関係などの必要・不必要について書く。論理の筋立ては見えていて、一つには時間的な制約、もう一つには体調・体力的な制約によって、主にそれまで抱え込んでいたものの中で不要になったものがどんどん見えて来たということだ。 ところで、この原稿を書くにあって、こちらの事情で遠ざけた仕事や人間関係の当人や関係者が読者の中に混じっている可能性について考えなければならない。これは、率直に言ってかなり気の引ける事情だ。 この点については、以下のように考えてみて貰えないだろうか。 仕事や人間関係は、その時のタイミングや縁によって、価値が大いに変化する。ある時には、貴重な仕事の縁であったり、重要で興味深い貴重な人間関係だったものが、条件の変化によって相対的な優先度が変わる。筆者は、決して、仕事、まして人間の絶対的な価値を判断できているのではない。 今回は、こ

    「癌」になって、考えたこと、感じたこと(4)|Hajime Yamazaki(山崎元)
    orisaku
    orisaku 2024/01/08
  • 「癌」になって、考えたこと、感じたこと(5)|Hajime Yamazaki(山崎元)

    さて、客観的に「持ち時間」を予想し、これに対応して、一方で「希望」も捨てないことが、共に重要だということが、もともとの筆者の主張であった。 この考え方は、幸福の追求がぎりぎりまで出来ること、と「人生の通算成績」は死後に持って行くことは出来ないということの二つの強力な事実によって支えられている。 とは言え、「予想」される持ち時間が、急に短縮されてしまった場合にこれにどう向き合うかは精神的にもハードな作業だ。 筆者は、先ず2023年の3月に再発が分かった時に余命平均ベースで半年、悪いケースで3か月の「持ち時間」を覚悟した。その後、11月から12月にかけて急速に体調が悪化した時に、平均で2か月、最悪で1か月と意識した。このような場合、何をするかの選択は、最悪のケースの方を意識して行うべきものだろう。 2年、3か月!、1か月!!。原理は同じはずなのだが、1か月ともなると、向こう側からも時間がこちら

    「癌」になって、考えたこと、感じたこと(5)|Hajime Yamazaki(山崎元)
    orisaku
    orisaku 2024/01/07
  • Hajime Yamazaki(山崎元)|note

    「癌」になって、考えたこと、感じたこと(5)  さて、客観的に「持ち時間」を予想し、これに対応して、一方で「希望」も捨てないことが、共に重要だということが、もともとの筆者の主張であった。 この考え方は、幸福の追求がぎりぎりまで出来ること、と「人生の通算成績」は死後に持って行くことは出来ないということの二つの強力な事実によって支えられている。 とは言え、「予想」される持ち時間が、急に短縮されてしまった場合にこれにどう向き合うかは精神的にもハードな作業だ。 筆者は、先ず2023年の3月に再発が分かった時に余命平均ベース

    Hajime Yamazaki(山崎元)|note
    orisaku
    orisaku 2024/01/06
    今はただ悲しい。がんになったら、いやがんにならなくても折に触れて読み返していきたい。
  • 「癌」になって、考えたこと、感じたこと(0)|Hajime Yamazaki(山崎元)

    〜我が癌の記、その0、「序章」〜 私は、2022年の夏に道癌が見つかった。その後、治療を受け、現在に至っている。診断が確定してから一年が経過した。 癌は人がよく罹るありふれた病気だし、私の癌が特別なものだったわけではない。また、私は医師や医療ジャーナリストのような医療の専門家ではないし、特別な治療によって癌がすっきり治ったというような体験を持っているわけでもない。 だが、癌についてネットに記事を書いてみると意外なくらいよく読まれるし、時には、癌について話して欲しいという趣旨の取材依頼が来る。稿の切っ掛けになった取材もその一つだった。ある媒体から、5立てで記事を載せたいというリクエストがあった。過去に取材を受けたことがある信頼している記者さんからの連絡だったので快諾した。自分で話をまとめるよりも、取材して記事にして貰う方が楽だ、と思った。 記者が送ってきた取材の構成案は、少々情緒的で甘

    「癌」になって、考えたこと、感じたこと(0)|Hajime Yamazaki(山崎元)
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    orisaku 2023/08/27
  • インデックス投資ナイトのスピーチ原稿|Hajime Yamazaki(山崎元)

    インデックス投資家が年に一度集まる「インデックス投資ナイト」というイベントがある。今年は7月8日に渋谷のカルチャー・カルチャーで行われた。毎年人気を博していて、チケットは売り出し後数分で完売になる。 私は、ありがたいことに毎年登壇者として声を掛けて貰っているが、今年は体調の問題を考慮して、いつものパネルディスカッションではなく、10分プラスαの予定で単独スピーチの時間を貰った。 今回は、その際のスピーチ原稿として用意した文章をご紹介する。時間がタイトな場合の10分用の内容と、時間に余裕があれば話そうという話題を2つ用意した。 私はスピーチのたびに内容を原稿に起こすほどマメな人間ではないが、今回は体調によっては当日に声が出なくて代読をお願いする可能性があったので、話したい内容を一通り文章に書いた。 インデックス投資家に対して、洗練された合理的な投資可としての誇りとプライドを持って欲しいという

    インデックス投資ナイトのスピーチ原稿|Hajime Yamazaki(山崎元)
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    orisaku 2023/08/21
  • 10代の頃、私を作った3冊の本|Hajime Yamazaki(山崎元)

    先日、音楽家の坂龍一さんが亡くなった時に、彼に関連する記事を何か読んだ。心に引っ掛かった一節が見つかったのは、娘さんでミュージシャンの坂美雨さんへの朝日新聞のインタビュー記事だった。美雨さんが、若い頃に「一流」を求める父に反発を感じたことがあったというエピソードの中のものだ。親子のやり取りは大半がメールだったという。 美雨さんが言う、 「同じころにもう一通。『僕が今、つくっているものの98%は、10代で吸収したもので成り立っている』と。彼には、私が大事な時期を有意義に使っていないように見えて、不満だったのでしょう。すごく焦りました。私の10代って、あと1年しかない。なんで今言うの!」。 (朝日新聞「【アーカイブ】(おやじのせなか)坂美雨さん 『一流目指せ』に反発も」。朝日新聞デジタル2023年4月2日。【2008年6月1日朝刊34面】の記事との注釈がある) 「今、つくっているものの

    10代の頃、私を作った3冊の本|Hajime Yamazaki(山崎元)
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    orisaku 2023/05/17
  • 幸福の決定要素は、実は一つだけだった|Hajime Yamazaki(山崎元)

    たいていの人間は幸せでありたいと願う。では、幸せを感じる「要素」あるいは「尺度」は何なのか。既に、多くの人がこの問題を考えている。 私は、このほどこの問題に暫定的な結論を得た。人の幸福感は殆ど100%が「自分が承認されている感覚」(「自己承認感」としておこう)で出来ている。そう考えざるを得ない。 現実には、例えば衣住のコスト・ゼロという訳には行かないから「豊かさ・お金」のようなものが必要かも知れないが、要素として些末に見える。また、「健康」は別格かも知れないが、除外する。 「自由度+豊かさ」、「富+名声」、「自由度+豊かさ+人間関係」、「自己決定範囲の大きさ+良い人間関係+社会貢献」、「自由度+豊かさ+モテ具合」、などなどいろいろな組み合わせを考えてみたが、まとめてみた時に何れも切れ味を欠いた。 <「モテ具合」の特殊性> ただ、一点「モテ具合」という項目が異質で且つ重要であることが分かっ

    幸福の決定要素は、実は一つだけだった|Hajime Yamazaki(山崎元)
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    orisaku 2023/05/14
    "人間は、自分だけで自分を満足させられるほど高性能には出来ていない。"←きっつー。これ言われたら、その手の言い訳一切できなくなるよ…
  • 私のミッション・ステートメント|Hajime Yamazaki(山崎元)

    有名な企業の多くに、会社のあるべき姿を言語化した、「社訓」、「ミッション・ステートメント」、「バリュー」、「行動原則」、などと呼ばれるものがある。 会社が急には潰れない程度まで育って余裕を持ち、経営者が社会的な自意識を全開するようになると作りたくなるものなのだろう。そうしたニーズを、経営者の周囲にいる経営茶坊主たち(「経営企画室」、「社長室」などに棲息する生き物)が見逃すはずもないし、彼らを顧客とするコンサルタントにとってもいい商売材料だ。 あれは、個人にもあった方がいいものなのか。経済評論家は個人商店だが、あればいいようにも思えたし、無理に作る必要はないようにも思えた。 私が最初に勤めた三菱商事には、三菱グループの三綱領と呼ばれるものがあった。「立業貿易」、「所期奉公」、「処事公明」、の三原則だ。シンプルにまとまっていてよろしい。 正しい意味に興味がある向きはホームページででも調べるとい

    私のミッション・ステートメント|Hajime Yamazaki(山崎元)
    orisaku
    orisaku 2023/04/09
    “不経済な経済評論家である。”に矜持を感じる。応援したい。
  • 「経済評論家の父が息子に伝えた、お金の稼ぎ方・増やし方とは?」|Hajime Yamazaki(山崎元)

    書籍のタイトルを考えてみた。いかにもありそうな書名で、似たテイストのものが既に複数あるにちがいない。 もの欲しげな、率直に言って少し下品に思えるタイトルだ。私は自分のに使いたいとは思わない。しかし、編集者との話が煮詰まって疲れてくると、「このタイトルが売れると思います」と説得されて、これに決めてしまうかも知れない。 そうなると困るので、noteに要点を書いて、このテーマを手放してしまうことにしよう。世はコスパ(コスト・パフォーマンス)、タイパ(タイム・パフォーマンス)の時代だ。書き手にも、読み手にも、要点だけ早く伝わることのメリットは大きい。 私の書くも含めて、世間のは無駄に長い。 さて、先日私は息子に手紙を書いた。大学に合格したのでそのお祝いと、父親として息子に伝えたい事柄をあれこれを認めた。偉そうな内容で、読者に紹介するのは少なからず恥ずかしいが、たとえば、以下のようなことを書い

    「経済評論家の父が息子に伝えた、お金の稼ぎ方・増やし方とは?」|Hajime Yamazaki(山崎元)
    orisaku
    orisaku 2023/04/03
    凡百の経済評論家が本を出す営みを遥かな高みから見下ろしていくスタイル。「私の書く本も含めて、世間の本は無駄に長い。」とか言っちゃってるし。
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