発展途上経済に関する研究は、現代の発展途上国がいま現在直面している課題を研究すると同時に、同じ課題が「途上国」時代の日本でどのように発現し、それをどのように解決(あるいは失敗)してきたかを並行して検討し、日本の歴史的な経験から、教訓や政策的な解決策を引き出すことを模索しています。具体的な課題として、農地貸借契約の効率性、農村開発政策の効果、工場集積の経済効果、農産物流通の改善、などを取り上げてきました。これらについて、現代途上国や近代日本の具体的な事例をみながら、理論と実証(ミクロデータ分析)の両方から接近しています。