'88年『ユリイカ』誌に掲載された 手塚治虫から大友克洋へのメッセージ Tweet '88年8月に臨時増刊号として発行された、『ユリイカ』誌の大友克洋総特集。 そこに手塚治虫が大友克洋について述べた短い文章が寄稿されています。 『カミソリ感覚』手塚治虫 大友さんを激賞する人の多くは、センスの新しさ、SF感覚、迫真力と仕掛けなどについてである。ぼくは同業者の立場から、絵柄についてホメる。内容については、新しい時代感覚は若い人なら誰でも持っているから、そのセンスがいつ枯渇するかは年月をまたなければならない。評価はその時にこそ決めるべきである。しかし絵のタッチについてはオリジナリティに溢れていれば、それは生涯の宝物である。大友さんはその宝物を両手一杯に持っている。どんなに他人が上手に真似ようとそれはまがいものであって価値はない。大友さんは世にもすてきな本物の宝物をほくらに見せびらかす。ほ