◇「リアルな書店で話題の本を手にして」関東10店舗でフェア インターネット通販大手「アマゾン」の学生向けポイント還元サービスを巡り、「事実上の値引きで、このままでは中小の書店や出版社がつぶれてしまう」として、東京都内の出版社3社がサービス停止を求め、アマゾンへの書籍出荷を停止している。この動きを支援しようと、首都圏で店舗を展開する老舗の大手書店「有隣堂」(横浜市)は、3社の書籍を集めたフェアを始めた。消費者にありがたい値引きを優先するのか、それとも出版文化の保護を重視するのか−−。関係者は対立の行方を注視している。【武内亮】 【苦境の出版業界】雑誌、手結ぶライバル社 再生へ本腰 「値引き競争が広がれば、中小零細の書店や出版社は淘汰(とうた)されてしまう。アマゾンへの出荷停止は非常に重い決断だが、事態が改善されない以上、こちらの覚悟を示すべきだと考えた」。5月9日、都内で開かれた記者会見