手足の強い痛みや、壊死(えし)を引き起こす劇症型溶血性連鎖球菌感染症の今年の患者数が6日現在、全国で302人に上り、過去最多となったことが国立感染症研究所の調べで分かった。このうち九州は全7県で31人。症状が急激に進み、多臓器不全などで死に至ることもあるため「人食いバクテリア」とも呼ばれる。研究所は、手足の傷が急に腫れるなどの症状に注意するよう呼び掛けている。 同研究所によると、劇症型溶血性連鎖球菌感染症は、手足の痛みや腫れ、発熱などの兆候が出た後、急激に強く痛み、めまいや意識障害などの症状が出る。 患者数は全国の医療機関の報告に基づいており、現在の統計方式を始めた2006年以降で最多だった昨年の270人を8月初旬に上回った。都道府県別では、東京都の48人が最も多く、大阪府28人、神奈川県23人と続く。高知県を除く46都道府県で報告があり、九州では、福岡県9人▽鹿児島県6人▽佐賀、熊本県各