★(3) 最近、広めたいと思っている言葉がある。今後の陸上自衛隊の働きを示す「陸自活用論」である。渡部悦和(よしかず)元陸将がネット上で公開した論文に登場したもので、私は勝手に「りく活」と呼んでいる。 「りく活」で連想するのは、政府の働き方改革の一環として、朝早い時間に仕事を始め、夕方からはオフを楽しむ「ゆう活」だ。自衛隊でも実施されていて、朝早く出勤する分、退庁時間を午後4時台などにしている。 ただ、陸自の地方部隊では、以前から午後5時過ぎの定時に退庁する姿がよく見られた。このため、海上、航空自衛隊の24時間体制で実任務を担っている人々からは「陸自は暇そうだ」と言われがちだった。 そんななか、またぞろ「陸自予算を削減し、海自と空自に配分する」といった見解が散見される。政府が10年ごとに更新する「防衛計画の大綱」を、5年目で見直すことにしたためだ。 海空自衛隊の強化に異論はないが、「その分