東京都杉並区の京王井の頭線永福町駅で5月、女性がつかまれて線路に落とされ、重傷を負った事件で、東京地検は19日、殺人未遂の疑いで逮捕された同区内の男子大学生(20)を処分保留で釈放した。地検は「殺害や傷害の故意を認定するには至らなかった」としている。 大学生を逮捕した警視庁高井戸署によると、大学生は当時、酒に酔っていた。「駅で人とぶつかった記憶はあるが、引っ張って落とした記憶はない」と供述していた。 地検や同署の調べによると、大学生は5月31日午前9時25分ごろ、永福町駅のホームで、歩いていた無職の女性(59)に近づき、腕をつかんで線路に飛び降り、女性に腰の骨を折るなど2カ月の重傷を負わせたとされる。