兵庫県の井戸敏三知事は29日の全国知事会で、県内でも計9人(27日時点)の感染が確認された新型コロナウイルのインド変異株について「(入国時の)検疫では陰性でも、その後に発症する事例がみられる。水際対策を強化するため、地方自治体と連携しながらフォローアップの態勢を整えてほしい」と要望。「予防策も共通理解が十分でなく、ガイドラインが必要だ」と強調した。 また副反応の可能性から厚生労働省が使用を見送っている英アストラゼネカ製のワクチンについて「世界保健機関(WHO)や他国でも有効性が保証されている」と活用を強く訴えた。 会合後の取材では同社製ワクチンの原液が神戸市内で生産されることに触れ、「承認しながら使わないのはどういうことか。準国産のワクチンでもあり、懸念材料があるなら検討した上で活用するのが基本だ」と語った。(井沢泰斗) 【図表】目で見る兵庫県内の感染状況