これだけ景気低迷が続いても、「マイホーム」を切望する日本人。もちろん、購入できればどこでもいいというわけではなく、できれば23区内、できれば一戸建…と願う人は多い。だが、必死に探してようやく希望にかなう物件が見つかったとしても、手放しでは喜べないかもしれない。都内の物件を扱う、ある不動産営業担当に話を聞いた。 相続で市場に流れ出た「ワケアリ物件」 景気が低迷して久しい日本だが、人々の「マイホーム所有欲」はいまだ強く、住宅購入を目標に掲げ、実現する人は多い。都内の物件を希望する人たちのうち、高所得者層は高級タワマンに目を向けているが、そこまでの資金力がない層に向け、不動産会社は23区内の宅地開発を進めている。 ある不動産会社営業担当は声を潜めて語る。 「じつは、土壌汚染のある土地が、土の入れ替えもなく普通に売買されているんです」 この件は業者間でもすでに暗黙の了解であるらしく、あえて触れる人